同僚がオーストラリアの大学図書館について研究者/教員目線で書いたのを受けて、私もイギリスの大学図書館について学生目線から書いてみたいと思います。
まずは共通点から。図書を貸出しする以外の機能はこちらも充実しています。
ただし「図書館」の場所で受けられるサービスが全てというわけではありません。まずは図書館ウェブサイト上のサービスが充実しています。エッセイの書き方、リーディングのスピードを上げるテクニック、効果的なノートの取り方、参考文献の引用ルール等は、図書館ホームページ上で学べるようになっています。またウェブ上だけではなく、定期的にワークショップも開催しているので、予約をして参加することができます(無料)。私も既に2つのセッションに参加しましたが、本当に役立ちました。さらには決まった時間に専用カウンターへ行けば、マンツーマンでアドバイスをお願いすることも可能です。
次に異なる点です。こちらは日本の大学と同様、自習スペースも充実しています。学生数が多い大学ですが、行きたい時に場所が確保できないなんていうことはありません。もちろんグループ学習用の会話OKというスペースもあります。ノートパソコンの貸し出しをしている点も日本の大学と同じではないでしょうか。
他に便利だと感じているサービスは、需要が高い本だけを集めたコーナーがあって、そこの蔵書は最大4時間のみ借りられるというものです。これによって例えば課題で需要が集中している期間でも、頻繁に確認すればほとんど問題なく確保ことができます。私のクラスは200名の学生が学んでいますが、1週間の予習準備期間に本が手に入らなかったことはありません。
やはり英語圏の大学は有利だと思うことは、基本的に英語の書物だけで良いという点です。日本の大学が英語で開講するコースを増やす際に、英語の文献を充実することは課題の一つかと思います。現在はオンラインで手に入る資料も増えているので、そちらを活用すれば少しは解決されるのでしょうか?どちらにしても、そのような資料へのアクセスを整える専門的な図書館スタッフは必要となってくるのかもしれません。
最後に、同僚が海外の大学へ訪問する際は図書館に立ち寄ることをおススメしていましたが、私からはウェブサイトをチェックすることをおススメします!こちらの大学ではむしろ図書館スタッフが居ないと感じるかもしれませんが、実はその背後に充実したサービスがあるのです。
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